今、あなたのそばにいる人。
その人は、本当にあなたの知っている人ですか?
もしかしたら、その人は・・・。
今から2年ほど前の話。
S子さん(仮名)は、学生時代から付き合っていたM君と、M君の親友のD君との三人でD君の持つログハウスに宿泊する事になりました。
ログハウスは彼女達が住んでいた場所から峠を一つ越えた山の中にあり、正午に出発したS子さん達は午後2時頃にはもうログハウスに到着したそうです。
ログハウスに着くと、三人はまず部屋の中の掃除を始めましたが、思った以上に汚れていたために、M君とD君の二人で一旦戻って掃除用具を取ってくる事になりました。
そして、二人が出て行ってから4時間ほどが経って。
S子さんは食事の用意などをして待っていましたが、二人はまだ帰ってきません。
日も落ち、外はもう暗くなりはじめていました。
‘もう帰ってきてもいいはずなのに・・・。’
S子さんが不安を感じていると、
‘ドンドンドン’
『開けてくれ』
ドアをノックする音が。
安心してドアを開けると、そこにはD君が立っていました。
しかし、M君の姿がありません。
『落ち着いて聞いてくれ。』
『実は、さっきMが運転を誤って車がガケから落ちたんだ。俺は何とか助かったが、Mは・・・。とにかく今すぐ現場に一緒に行こう。』
S子さんは頭が真っ白になりました。
‘行かなきゃ・・・。’
泣き出したい気持ちを抑え、荷物をまとめていると、
‘ドンドンドン’
再び、誰かがドアのノックする音が。そして、
『開けてくれ』
かすれた声が。でも、それは聞き覚えのある・・・。
D君を見ると、真っ青な顔をしています。
『あいつは死んでいた。開けちゃだめだ。君を連れにきたんだ。』
S子さんは、身動きできず、黙ってドアを見つめていました。
‘ドンドンドン’
『開けてくれ』
‘ドンドンドン’
『開けてくれ』
‘M君が呼んでいる’
S子さんは、死んでいても彼に会いたい。その時そう思ったそうです。
そして、ドアへと近づいて行きました・・・
『開けちゃいけない!!』
D君の叫び声を背に、ドアを開けるとそこには血だらけのM君が立っていました。そしてガッとS子さんの肩をつかみました。
‘連れて行かれる。私も死ぬんだ・・・’
そう思っていると、
『落ち着いて聞いてくれ』
M君が言い出しました。
『実は、さっき事故があった。俺は助かったが、Dが・・・。とにかく一緒に救急車を呼びに行こう。』
S子さん、ハッと気付いたそうです。
‘M君は今、私を病院に連れていこうとしている。でもD君は事故した場所に・・・。’
振り返ると、部屋の中には誰もいなかったそうです。
死んでいたのは、D君の方だったんです。
後で分かった事ですが、D君もS子さんをずっと前から好きだったそうです・・・。
その人は、本当にあなたの知っている人ですか?
もしかしたら、その人は・・・。
今から2年ほど前の話。
S子さん(仮名)は、学生時代から付き合っていたM君と、M君の親友のD君との三人でD君の持つログハウスに宿泊する事になりました。
ログハウスは彼女達が住んでいた場所から峠を一つ越えた山の中にあり、正午に出発したS子さん達は午後2時頃にはもうログハウスに到着したそうです。
ログハウスに着くと、三人はまず部屋の中の掃除を始めましたが、思った以上に汚れていたために、M君とD君の二人で一旦戻って掃除用具を取ってくる事になりました。
そして、二人が出て行ってから4時間ほどが経って。
S子さんは食事の用意などをして待っていましたが、二人はまだ帰ってきません。
日も落ち、外はもう暗くなりはじめていました。
‘もう帰ってきてもいいはずなのに・・・。’
S子さんが不安を感じていると、
‘ドンドンドン’
『開けてくれ』
ドアをノックする音が。
安心してドアを開けると、そこにはD君が立っていました。
しかし、M君の姿がありません。
『落ち着いて聞いてくれ。』
『実は、さっきMが運転を誤って車がガケから落ちたんだ。俺は何とか助かったが、Mは・・・。とにかく今すぐ現場に一緒に行こう。』
S子さんは頭が真っ白になりました。
‘行かなきゃ・・・。’
泣き出したい気持ちを抑え、荷物をまとめていると、
‘ドンドンドン’
再び、誰かがドアのノックする音が。そして、
『開けてくれ』
かすれた声が。でも、それは聞き覚えのある・・・。
D君を見ると、真っ青な顔をしています。
『あいつは死んでいた。開けちゃだめだ。君を連れにきたんだ。』
S子さんは、身動きできず、黙ってドアを見つめていました。
‘ドンドンドン’
『開けてくれ』
‘ドンドンドン’
『開けてくれ』
‘M君が呼んでいる’
S子さんは、死んでいても彼に会いたい。その時そう思ったそうです。
そして、ドアへと近づいて行きました・・・
『開けちゃいけない!!』
D君の叫び声を背に、ドアを開けるとそこには血だらけのM君が立っていました。そしてガッとS子さんの肩をつかみました。
‘連れて行かれる。私も死ぬんだ・・・’
そう思っていると、
『落ち着いて聞いてくれ』
M君が言い出しました。
『実は、さっき事故があった。俺は助かったが、Dが・・・。とにかく一緒に救急車を呼びに行こう。』
S子さん、ハッと気付いたそうです。
‘M君は今、私を病院に連れていこうとしている。でもD君は事故した場所に・・・。’
振り返ると、部屋の中には誰もいなかったそうです。
死んでいたのは、D君の方だったんです。
後で分かった事ですが、D君もS子さんをずっと前から好きだったそうです・・・。
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この記事へのコメント
重いですねぇ~。
ズ-ンときます…。
このシリーズ、実話っぽくて怖いです。
ズ-ンときます…。
このシリーズ、実話っぽくて怖いです。
ちょんちょんさん
いいでしょう。
一瞬何か分からない。
でも、すぐに『あぁ、そういう事か。』って気づいてゾッとする。
こんな話が好きで仕方無いんですよ。
いいでしょう。
一瞬何か分からない。
でも、すぐに『あぁ、そういう事か。』って気づいてゾッとする。
こんな話が好きで仕方無いんですよ。
2006/11/29(水) 00:26 | URL | ヒロシキャッツ #-[ 編集]
なるほど。
死んでたのはモントーヤじゃなくて
ダニエルの方かぁ。
対抗してブログ作ってみました。
よかったらどうぞ。
死んでたのはモントーヤじゃなくて
ダニエルの方かぁ。
対抗してブログ作ってみました。
よかったらどうぞ。
外人さんで着きましたか。
ビバリーヒルズ青春白書が頭に浮かびます。
なんか、もう怖くなくなりましたねぇ。
さっそくリンク貼らせて頂きます
ビバリーヒルズ青春白書が頭に浮かびます。
なんか、もう怖くなくなりましたねぇ。
さっそくリンク貼らせて頂きます

2006/11/30(木) 22:33 | URL | ヒロシキャッツ #-[ 編集]
弟切草とか好きやったからこのブログなのかと思ってみた。
2006/12/01(金) 20:55 | URL | タカ4 #-[ 編集]
ようこそいらっしゃいまし。
弟切草。好きでした。
怖いけど、切ない。
あれはホントに良かったですねぇ。
弟切草。好きでした。
怖いけど、切ない。
あれはホントに良かったですねぇ。
2006/12/02(土) 00:51 | URL | ヒロシキャッツ #-[ 編集]
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