~  “黄泉比良坂”  葦原中国(人間の住む世界)と黄泉の国(死者の世界)を繋ぐ黄泉路  ~ 
 
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今宵ご紹介させて頂くのは、私の友人のS君から聞いたお話。
彼が20歳の頃に体験したっていうお話でして。
‘恐怖’の足音が近づいてくる様子が、純粋に怖い。
そう感じさせてくれるお話なんじゃないかなと思います。





今からちょうど七年前の夏。
S君当時付き合ってたM子ちゃんって子と友達のカップルとでバーベキューしに行こうって事になったそうなんですね。
で、少し離れたトコロに川原でもっていい場所があるからってなって。
みんなで休みの日にそこに行ったそうです。

その場所っていうのが友達の彼女(仮にA子ちゃんとします)の実家の近くで、
地元の人ぐらいしか知らないような場所。
周囲を山に囲まれてて、遠くにダムが見える景色のいい場所だったそうなんですね。
(京都府内にある地域で、場所言っちゃうと分かる人には分かっちゃうんで伏せさせて頂きます。)


20070327025908.jpg



S君たちがその川原に着いたのがちょうど午後12:00ぐらい。
『景色がキレイだし、いい所だね』
なんていいながらみんなでワイワイとバーベキューの準備し始めた。

で、しばらくするとM子ちゃんが変な事言い出しそうなんですね。

『あのダムの上に、何か白いモノいない?』

S君たち、目を凝らしてみたけど何にも見えない。
『気のせいだよ』
ってまた続きを始めると
『そうかなぁ』
ってM子ちゃんも一応納得したみたいで、一緒に続きをやり始めた。

でも。
またしばらく経って。

『やっぱり、いる。白いのがいるよ。』
M子ちゃんがまた言い出した。
で、
『あそこにいる』
って山の方を指さすんですね。
S君たち、じぃっとその指の先見てみると確かに白いものが見える。
山の上の方に白いものがユラユラ揺れてる。
『確かになんか白いものがあるなぁ。』
そんな事いいながら、また準備始めてS君が野菜切りだすと・・・

『いる!あそこにいる!!』
今度はA子ちゃんが叫びだした。
山の斜面の中腹を指しながら。
確かに白いものがユラユラと宙に浮いている。
『なんだろなぁ、白いものがあるな・・・』
S君がそう言い掛けると。
『違うよ!』
『いるの!あれは女の人だよ!!』
M子ちゃんに言われてじっと見てみると、確かに白い服を着た女性がユラユラ揺れているように見える。
だけど人間があんな所にいるなんてありえない。
ましてや宙に浮いているなんて。
でも、確かに女性の姿に見える。
さっきまでは遠すぎてそうは見えなかったけど、今なら確かに・・・。

・・・。
そこでS君気が付いたそうなんです。
最初ダムの上の方にいた‘白いモノ’
いつの間にか向かいの山の斜面まで来てて
今はその全体がぼんやり見えるところまで降りて来てる。

“あいつ、こっちに近づいて来てる・・・!”

『ねぇ、もう帰ろう!』
M子ちゃんの声で我に返ったS君たちは、急いで荷物片付けた。
鉄板とか何かもとにかく車に詰め込んだ。
詰め込みながら向こう岸見てみると、‘白いモノ’はもう斜面を降り切った場所にいる。
川をの挟んだすぐそこに、いる。
間違いなく女性。
白い着物を着た髪の長い女性が、ユラユラ揺れながらこっち見てる。

もう残りの荷物も放っぽらかして、取りあえず車に乗り込んだ。
砂利道昇って、府道に出る寸前にS君が川原を振り返ると。
‘白い着物を着た女’はさっきまでS君たちがいた場所まで来てて、こっちを見上げてる。
斜面を挟んで数メートルの距離から、S君たちのことをじぃっと見てる。

『うわぁぁぁぁあ!』

もうひたすらアクセル踏んでその場から逃げ出したそうです。



・・・10分くらい走ったでしょうか?
もう川原もダムも見えなくなって少し安心したS君たちは、アクセル緩めて走り続けたんですね。
誰も一言も喋らないまま。
そうこうしてたら一台の後続車が来て
S君の車にぴったりくっ付いて来たんです。
で、しつこくパッシングして来るんですね。
一本道で追い越しさせる場所もないから仕方無く速度上げても、まだぴったり付いて来る。
で、パッシングを繰り返す。
『喧嘩売ってやがんのか。』
S君だんだん腹が立ってきたけど、あんな事あった後だから我慢して峠登りきったあたりの少し道が広くなったところで車を左に寄せたんですね。
で、窓開けて‘先に行けよ’って手でやろうとしたら。
“ビイィィイ!!”
ってクラクション鳴らしながら後ろの車も止まった。
S君さすがに腹立って車降りたら、後ろの車のドライバーも飛び出してきて。

“お前、喧嘩売ってんのかよ!”

S君がそう怒鳴るよりも早く

『あんた、気付いてないのか!!』


『あんたの車の屋根に、さっきまで白い着物を着た女がずっとしがみついてたんだぞ!!』


ドライバーの男性、そう言ったそうです。





『もしもあの時窓開けてしまってたら。』
『あの女、車の中に入って来てたのかな。』
そう言ったS君の言葉、なんかずっと頭に残ってます。


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